『電子立国日本の自叙伝』全回をDVD化してみた
DVDやBlu-rayの時代に移ってもVHSでしか残していない番組を数多く持ち続けている私は、そろそろ終焉を迎えるであろうVHSというメディアから長期保存かつ視聴可能なDVD系メディアへの移行を以前から考えていたが、この11月に、やっとマトモなBlu-ray対応としてVHS/HDD/Blu-rayコンパチレコーダが製品化されたので、ささやかながら出た冬の賞与で購入した。なお、ここでも打ったように、テレビとの相性等からメーカはSHARP一択である(ただ、この機種はHDD容量が250GBと非常に少なく、ふだん使いには厳しいので、500GBを載せたHDD/Blu-rayレコーダも同時に買い、それまで使っていたHDD/DVDレコーダは最近結婚した親友に結婚祝いとして格安で売った)。
何を最初にDVD化するかは決めていた。中学のときに「技術・家庭」の授業で電子回路の単元を教師に代わって行うようなイヤなガキだった、放映当時中学3年〜高校1年だった私を激しく揺さぶり、ぼんやりとだけ決めていたその後の進路を決定付け、それからも折りに触れ何度も見返したNHKスペシャル『電子立国日本の自叙伝』全6回である(その後に発売された全4巻の書籍も手許にある)。
今のマンションに引越す前まではVHSデッキを3台保有していたものの、ヘヴィユースと経年劣化で順次壊れていき、1年半前の引越しで3台とも廃棄してしまったが、これらを含め約100本のテープは残していたのだ。
昨日から今日にかけてHDDに落とすため久しぶりに全回を再度観たが、やはり面白い。個人的には第2回『トランジスタの誕生』と第4回『電卓戦争』には惹かれるものがある。前者は設備や材料が無いなかでの日本のエンジニアの奮闘に、後者は開発から熾烈な戦争への流れに、それぞれ面白味を感じるのだ。
今回、DVD化作業が完了したことで、ひとまずは今後も安心して何度でも視聴できるようになり、非常に嬉しい。私にしては珍しい、正常な家電の活用方法かもしれない。来週以降には続編である『新・電子立国』全9回をDVD化しようと思う(それ以降は往時のフジテレビのバラエティだろうか。今は制作されなくなった正月特番『タモリ・たけし・さんま BIG3 世紀のゴルフマッチ』かな)。
10代や20代前半の若者に迎合して碌でもない番組しか制作しなくなった現在のNHKは、この当時のような良質な番組作りをするよう戻って欲しいものである。
なお、NHKは最近、家のPCからかつての番組を視聴できる「NHKオンデマンド」なるサービスを始めたが、現時点では『電子立国日本の自叙伝』も『新・電子立国』も視聴できないようだ(埼玉にあるNHKアーカイブに行けば「電子立国日本の自叙伝」は全回視聴できるようだが、「新・電子立国」は全回を視聴できない)。