今後のauはSHARP頼み?

Posted at Tue, 20 Oct 2009 08:00:29 +0900 (JST)

『au、2009年秋冬モデルを発表』

今冬モデルと言いながら、来春のモデルも発表していますね。ざっと見ると「SHARPだけで4機…随分依存してるなぁ」という感じがしますが、私が気になったのは来春モデルとして出るらしいSH006と、今冬出るらしいUSBで繋がるデータ通信専用移動機ですね。
前者は無線LAN子機としても動くようで、そこからコンテンツをDLさせたい模様。それだけKDDIも現時点で網に余裕が無いのかもしれません。
後者は「モノは解った。あとは料金体系をはやく示せ」という感じですね。まったく使ってない月がゼロ円になるなら即契約しますが、使ってない月も取られるなら、ちょっと考えます。取られる金額にも依りますね。あとはこれがNetWalkerでも使えるかどうかがポイントでしょう。こればかりはSHARPでの検証が必要になります(さすがに人柱にはなれない)。
それ以外で昨日のリリースで引っ掛かったのは、

『au、メール無料の新プラン「ガンガンメール」』
『「スマートフォンはまだ早い」 au、メール無料と“全方位端末”で春商戦へ』
『au BOXの再出荷は「ない」と小野寺社長』

でしょうか。
前者はなかなか攻撃的な料金施策です。ほぼ同様の施策はWILLCOMがやってますが、それが携帯電話網でもやらねばならぬほど追い詰められているのか…とも取れますし、これぐらいのトラフィックなら捌けるという目鼻が立ったからだとも取れます。
中者は他社と比べて随分と慎重です。HTC製のがそんなに売れてないのかもしれませんが、国内メーカ製で1機種ぐらい出しても良いと思うんですけどねぇ。まぁ国内メーカで作ってくれそうなのは、SHARPとT芝ぐらいしかありませんが。
後者は既定路線どおりでしょう。Motorolaから押し付けられた在庫が捌けた、と。

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『UQ Com、広島県と福岡県でWiMAXサービスを開始』

久しぶりにUQの記事を見た気がします。それにしてもエリア展開がちょっと遅いような気がしますね。まだ2.5GHz帯の扱いに苦労しているのかもしれません。

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『EU、英当局による固定電話の接続料金適正化に介入』

良く考えなくても、これって凄いことですね。EUが束になって接続料金を下げろとイギリスに外圧を掛けているようなものですから。しかも一方的に?回答するこを義務付けていますが、EUに加盟していないのに義務とか言って意味があるのかどうか、私には判断できません…たぶん無意味なような?

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『ISP各社とCATV事業者などがIPv6対応状況を報告』

まぁあんまり面白い記事ではないですね。特に目立った進捗な無い、と。
いずれにしたって巷に星の数ほどある各サーバへIPv6アドレスが振られない限り、この問題は永遠に続くんですから。ちなみに拙宅のこのドメインを捌いている鯖は、IPv6アドレスを振っていないどころか、カーネル上でIPv6機能をオフにしています。
現在のDebianでは優先的にIPv6から名前解決などを行うように動くのですが、IPv6アドレスを持ってないと「名前解決がタイムアウトするまで待ち時間が増えるだけ」という動作仕様だからです。
当然、USENがIPv6を払い出すようになったら、振りますけどね。でもそれは当分先でしょうな。少なくとも2年後ではないような気がします。

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『クラウドに疑問を突きつけた“大惨事”−「Sidekick」のデータ消失』

この“事件”は海外でもかなり大きく取り扱われているようで、既にユーザ側からM$/DANGER/T-Mobileの3社に対して3件の訴訟も起こされているとか。
そんなことよりこの記事で読むべきは、朧気ながらも原因が解って載っていることのみです。公式見解では、
“事故の原因についても「システム障害によってコアデータベースとバックアップのデータ消失が起こった」と言及した”
んだそうですが、これが本質的な問題箇所なのかどうかは不明です。なぜ障害が起きたのか、障害が起きたときにバックアップシステムは機能しなかったのか、そもそもバックアップシステムは存在するのか…謎はまだ尽きません。この記事でも
“Microsoftは、信頼回復のためにも、Sidekickのデータ消失の原因と経過について、詳細な情報を公表すべきだろう。”
と結ばれていますが、これは尤もな話だと思います。
エンジニアの視点から見れば、今後クラウドシステムを構築する際に良い材料になりますし、Sidekickユーザから見れば、今後への安心感に繋がるハズですからね…ひょっとすると、原因と経過を公表すると、もっと訴訟が増える可能性があるからこそ公表しないのかもしれませんが。

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最後はオマケ

『ヤマト運輸、バックオフィス業務を日本IBMに委託』

個人的には衝撃的でした。大抵の問題は自社で解決するほどシステム構築能力に優れ、機器ベンダから見ると恐しいほど手離れが良いことで有名なヤマト運輸も、遂にアウトソースへの道を行くことになろうとは…それだけ自社で構築したシステムに自信があるからなのかもしれませんし、今後はIBMベッタリになってしまう可能性もあるということなのかもしれません。
いずれにしてもヤマトのシステムは運輸業界では遥か先頭を突っ走っているので、今後も注視したいところです。